翻訳家の戸田奈津子さんが通訳としての活動を引退することを発表しました。
海外スターが来日した時はいつも隣にいるイメージの戸田奈津子さん。
映画の翻訳も多く手掛けていて、映画の最後にテロップで名前を拝見することもよくありました。
そもそも戸田奈津子さんはどんな経緯で翻訳家になったのか知りたくなったので調べてみました。
戸田奈津子さんの経歴と、トム・クルーズとの交友関係もご紹介します。
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戸田奈津子の経歴は?通訳を引退
アーマード戸田奈津子好きすぎる pic.twitter.com/VNh8jd8jCC
— あすかい (@aghwee7) July 6, 2022
戸田奈津子さんはどのようにして翻訳家になったのでしょうか?
戸田奈津子さんの生まれは福岡県戸畑市でしたが、1歳のときに父親が戦死。
そのため、東京の母の実家に転居しました。
子供時代は戦時中だったので娯楽というものがありませんでした。
終戦になり、翌年からに解禁になった外国映画をみて戸田さんは衝撃を受け、これが将来の仕事につながります。
そして、中学・高校は映画館に通うように。
幼稚園から大学の経歴は
- お茶の水女子大学附属幼稚園
- お茶の水女子大学附属小学校
- お茶の水女子大学附属中学校
- お茶の水女子大学附属高等学校
- 津田塾大学学芸部英文学科
大学を卒業後、生命保険会社の秘書の仕事につきましたが1年半後に退社します。
そして、映画字幕の仕事を目指すようになりました。
つぎに映画の字幕翻訳の第一人者であった清水俊二氏にコンタクトをとります。
その清水氏に「鉄腕アトム」などの日本のテレビ番組を輸出用に英訳する仕事を紹介してもらい、これが翻訳の仕事のきっかけに!
それ以降、戸田さんはフリーランスで翻訳をし、次第に洋画配給会社と仕事のつながりも持つようになりました。
通訳の仕事のきっかけは、ユナイト映画でビジネスレターのタイプの仕事をしていたところ、当時宣伝部長をしていた水野晴郎氏から声をかけられたことでした。
映画関係者が来日するので急遽通訳が必要になったとして、戸田さんが通訳の仕事を任されることに。
1970年(昭和45年)、戸田は清水のアドバイスのもと、『野性の少年』で初めて字幕翻訳を任されます。
ほぼ同時期に字幕翻訳した『小さな約束』は1973年(昭和48年)に公開。
それ以降の数年間、年に2,3本のペースで字幕翻訳の仕事をするほかは、翻訳や通訳のアルバイトを続けていました。
さらに転機となったのは1976年(昭和51年)、『地獄の黙示録』を撮影中のフランシス・フォード・コッポラ監督の来日時の通訳およびガイドを務めたことでした。
その後、映画の音楽を担当する予定だった作曲家の冨田勲の通訳として、サンフランシスコのコッポラ邸やフィリピンでのロケにも同行しました。
1979年(昭和54年)に『地獄の黙示録』本編が完成した際に、コッポラ監督の推薦により日本語字幕を担当、この仕事で字幕翻訳家と広く認められるように。
以降、年間50本のペースで字幕翻訳を手がけるようになりました。
『E.T.』『インディ・ジョーンズ』『タイタニック』『スター・ウォーズ(新3部作)』『ミッション・インポッシブル』といった話題作を担当。
戸田奈津子さんは著名な字幕翻訳者の一人となりました。
2008年10月に神田外語グループアカデミックアドバイザーに就任。
2011年、神田外語大学客員教授に就任しています。
トム・クルーズとは30年の親交
トム・クルーズのママと戸田奈津子
ほんとによく似てるな pic.twitter.com/1lqGWuWwIO— Y_NAKAJIMA (@y_nakajima_) July 4, 2022
戸田奈津子さんとトム・クルーズは30年来の親交があるそうです。
また、誕生日が二人とも7月3日。
誕生日には、トムから戸田さんに毎年花が送られてくるそうです。
通訳引退会見の日がちょうど7月3日で、戸田奈津子さんはトムから花とともに贈られたというエルメスのスカーフをつけて登場しました。
今年でトム・クルーズは60歳。
戸田奈津子さんは86歳になりました。
戸田奈津子さんが通訳を引退した理由のひとつがトム・クルーズへの想いでした。
引退の理由は
戸田奈津子さんは引退の理由について、トム・クルーズに満足いく仕事を提供できなかったら申し訳ない、という気持ちで引退を考えたようです。
もうトムの通訳を30年近くやってきましたけど、トムはいつもやること全てに熱心でしょう? 彼はいつも200%の力を出す人で、そんな彼を通訳しているのね。でも、この年になってパッとうまく通訳できなくなったら、もし私が100%の力でしか応えられなかったら、常に200%の力を出しているトムに申し訳ないなと思ったんです。
引用元:ヤフーニュース
トム・クルーズはとても仕事熱心で、アクションシーンもスタントマンをつけずに自分で演じることでも有名です。
そんなトムに対して、完璧に答えられる自信がなくなったということなんですね。
すぐに的確な通訳ができないというのは、年齢的なものがあるのでしょうか。
トムは引き留めたらしいですが、戸田さんの決心は固かったんですね。
引退するのは通訳の仕事に関してですが、翻訳のお仕事はずっと続けてほしいですね。
これまでは通訳の仕事に加えて、年間50本の翻訳もされていましたからすごい仕事量です。
これからは、少しゆっくりしたペースでお仕事をされるといいですね。
まとめ
翻訳家の戸田奈津子さんが通訳の仕事を引退されると発表しました。
戸田奈津子さんは戦後、娯楽が解禁になったときに見た外国映画に衝撃を受け、やがて映画字幕の仕事を目指すようになりました。
映画の字幕翻訳の第一人者であった清水俊二氏から仕事を紹介してもらい、やがて水野晴郎氏から声をかけられ通訳の仕事もするようになります。
話題作の映画を字幕翻訳するようになり、戸田奈津子さんは著名な字幕翻訳者の一人となりました。
また著名な監督や俳優が来日した際には通訳やガイドを務めているので、メディアには隣にいる姿がよく映し出されています。
年齢を理由に通訳の仕事を引退されましたが、翻訳家としてはまだお仕事をされるようです。
とってもバリバリな86歳ですね!かっこいいです。