社会人の余暇には自分の応援している芸能人やスポーツ選手を追いかける「推し活」やサウナに行く「サ活」といったように趣味に合わせた活動があります。その中でもアフタヌーンティーを楽しむ「ヌン活」というものがあります。
本記事ではヌン活とはそのどういった活動なのか、世間ではどのように思われているのか、そして実際のヌン活の楽しみ方などについて紹介していきます。
ヌン活の基本
ヌン活とは、アフタヌーンティーを楽しむ活動全般のことを一般的には差します。イギリスなどでよくあるような多層スタンドのスイーツやセイボリー、好みの茶葉をゆっくり味わい、空間やホスピタリティも含めて堪能するのがヌン活の趣旨です。
ヌン活には予約してテーマやドレスコードを合わせ、写真を撮って思い出を残すといった楽しみ方もあり、お茶の味だけではなく、目でも楽しむことができます。ひとりで自分時間を満喫する人もいれば、友人・家族・カップルで記念日を祝う人もいて楽しみ方は千差万別です。
こういった背景からヌン活は非日常を小さく取り入れ、生活にご褒美を足すライフスタイルとして定着しています。
なぜ流行しているか
ヌン活の醍醐味には限定テーマや季節感のあるメニューがあり、コレクション感覚で楽しむという点があり、こういった点がヌン活が流行している背景にあります。また映えやすい世界観は写真や動画に相性抜群で、推し活・推し色コーデとも合わせやすいのも後押しで、インスタグラムなどのSNS映えもするのも人気の要因の一つです。
さらに、会話中心で騒がしすぎない上質な集まり方として、女子会や母娘時間の定番にもなっています。加えてホテルやカフェ側も企画力を磨き、価格帯や雰囲気の幅が広がったことで、初心者でも挑戦しやすい間口の広さが生まれています。
ヌン活がダサいといわれる理由
優雅な非日常を演出できるヌン活ですが、見せるためだけ”の過度な演出や、TPOに合わない装いや香水、長時間の撮影占有など、周囲への配慮を欠く振る舞いをすると周囲からダサいと思われてしまう場合もあります。ヌン活中のブランド名の連呼や値段自慢、PR臭の強い投稿も敬遠されます。
また、紅茶やスコーンの基本作法を無視して食べ散らかす様子は上質な空間とミスマッチとなるため要注意です。ヌン活自体がダサいのではなく、楽しみ方の姿勢が評価を分けると心得ておくと、不要な反発を招かずに済みます。
ダサく見せないためのコツ
ヌン活で一番大事にしないといけないのは「空間と味」です。ヌン活中の写真は数分で切り上げ、会話とティータイムを大切にゆっくり過ごすことが重要です。服装はスマートカジュアルを基準に色数を絞り、小物で季節感を出すと空間にもマッチします。ヌン活の投稿では情報性を重視し、予約難度・量感・おすすめ茶葉など実体験を端的に説明するのが読者視点だと喜ばれます。
写真の過剰修正や過密ハッシュタグは控え、店名やシェフのこだわりも尊重して、相手への思いやりと知的さが伝わると、素敵な趣味として受け取られやすくなります。
基本的なマナー
お店の座席での荷物は最小限にまとめ、通路側に大きな物を置かないのがマナーです。スタッフのサーブを遮らずにスタンドに手を伸ばす際にはひと声かけるようにしましょう。またティーカップの持ち手はつままず指を通し、音を立てないよう静かに置くのが基本になります。他の人の妨げにならないように香水は控えめに、店内通話は避け、長時間の動画撮影はやめるようにしましょう。
スタンドの食べ進めは上段から、という演出型もあり、案内があれば従うようにしましょう。
撮影とSNS投稿のポイント
自然光の差す席の場合には、全体から真俯瞰、寄りの三枚で十分映えさせることができます。撮影の際にはフラッシュや大きなレフ板は使用せず、他席が写り込む場合はトリミンをして配慮するようにしましょう。SNS投稿の文章は量・味・サービスの事実を軸に、良かった点と改善希望を丁寧に説明するのが良いでしょう。
ハッシュタグは #ヌン活 #アフタヌーンティー #ホテル名 #季節名 を基本に2~6個程度にして多すぎないように配慮しましょう。お店のサービスの提供終了日や予約リンクなど役立つ情報も盛り込むと親切です。
おすすめの場所選び
非日常の特別感を味わうならホテルで提供されているサービスを利用するのが良いでしょう。ホテルのラウンジの天井高、自然光、ピアノ生演奏の有無は満足度を左右します。テーマ性の強い季節メニューやブランドコラボは記憶に残りやすく、初ヌン活の成功体験にもなるでしょう。ホテルの場合にはサービス力が高く紅茶も差し湯で最後まで美味しいことが多いので、紅茶好きに最適です。
人気のホテルのヌン活の場合には予約でいっぱいであることが多く、そういった場合には平日や夕方といった時間帯の予約を狙うのも一つの手です。
カフェのヌン活もおすすめ
ホテルのヌン活が敷居が高いと感じ、気軽さを重視ならカフェで提供されているサービスもおすすめです。カフェによっては焼き菓子が強い店、フルーツ使いが巧みな店などのお店による特徴が明確で価格もホテルと比較すると控えめです。和のアフタヌーンティーは抹茶やほうじ茶、最中・わらび餅などのように洋風のヌン活とはまた違った楽しみ方ができます。
カフェの場合にはホテルと比較して席数が少ない場合が多いので予約はお早めにすることが必要です。ホテルと同じく提供時間や滞在制限も要チェックで、混雑のない落ち着いて味わえる時間帯を選ぶのがコツです。
まとめ
ホテルやカフェでお茶を飲みながら優雅に過ごすのはヌン活の醍醐味です。一人でゆっくり過ごすのも、友人とのんびり語り合うのも良いでしょう。和風や洋風、ホテルやカフェといったように個人個人の好みや趣味に合わせたテーマがお店やホテル毎にあるので、自分に合った場所を選ぶことでより良いヌン活となります。
しかしながら過度なインスタ映えを狙うような目的はヌン活のコンセプトにも逆らい、周囲にも迷惑をかけてしまうことがあるので十分に気を付けるようにしましょう。